名古屋市で税理士・会計士をお探しなら梁瀬会計事務所「コラム・解決事例」ページ

営業時間:平日 9:00〜18:00(土日祝日も対応可能) 052-990-1575

CONTACT

News & Column

2023.03.02 コラム

元請の税務調査から無申告やごまかした売上がばれる

以下のコラムでも無申告がばれる理由を書きました。本当にそうだよねという事を2022年の税務調査に立ち会って再確認しましたので、今回はその点についてお伝えします。

無申告のままでも税務署にバレないのでは?

このコラムは去年の11月末に書いているのですが、未了の税務調査が3件あるものの(顧問先1件、新規2件)、是認通知待ちが1件、残り2件は修正すべき事項は確定していてあとは修正申告を提出するだけなので、実質的には完了している状況です。進行中の無申告の案件もありませんので、12月は10月決算の申告と年末調整の対応が主な仕事になりそうです。税務調査が越年しませんので気持ちよく年末年始を過ごせそうです。

そういえば11月末に税務署から連絡があった個人事業主の方から問い合わせがありました。報酬で合意できずに立ち会いませんでしたが、この時期は新規の税務調査がほとんどないので、税務署として税務調査の件数がノルマに達していないのでしょうね。

【目次】
  1. 外注先に関する税務調査の流れ
    1. 税務調査前に外注先を把握
    2. 税務調査中に外注先を把握
    3. 外注先の申告の有無を把握
    4. 外注先の申告内容を把握
  2. まとめ

1.外注先に関する税務調査の流れ

外注費に関する論点として、①本当に支払いましたか?、本当に仕事を依頼しましたか?という架空外注費の論点と、②外注費か給与かという王道の論点があるのですが、今回はあくまで外注先の無申告がバレるという論点に絞ってお伝えしますので、それらの論点については以下のコラムをご覧ください。

税務調査で問題となりがちな外注費と給与の区分について

一人親方の外注費と給与の区分について

1.税務調査前に外注先を把握

税務署は税務調査に入る前から外注先について一部把握する事ができます。それは税務署に確定申告書を提出する際に科目内訳明細書を添付するのですが、その明細書には買掛金(未払金・未払費用)の内訳書というものがあり、そこに外注先の名前と住所が掲載される可能性があるためです。例えば、12月決算の会社であれば、12月分の外注費は1月以降に支払うでしょうから、その金額が12月末時点では未払金として計上されるのでその一覧が税務署に開示されます。

従って、そこに掲載されている外注先については、税務調査に立ち会う前に予め確定申告しているか否か確認していることも多い気がします。

2.税務調査中に外注先を把握

税務調査が本格的に開始されると外注先のリストなどが入手できますので、すべての外注先の名前・住所・電話番号などが確認されることになります。それに加えて銀行口座の情報を聞かれることもあります。

3.外注先の申告の有無を把握

税務署は遅くとも元請の税務調査のタイミングで外注先の情報を把握しますので、その外注先が確定申告をしているか否かを確認します。

これまで何度もお伝えした通り、多くの外注先が確定申告をしていれば外注費か給与かという論点は解決する事が多いのですが、全ての外注先が確定申告をしているケースはまれです。つまり、ここで無申告の外注先が把握されてしまいます。

無申告の事業者が把握されると法人課税部門から個人課税部門に情報が流れますので、すぐにではないかもしれませんがいずれは税務調査に選定される可能性が高いです。最近、立ち会った法人の税務調査では、守秘義務の観点からどの外注先が無申告かどうかは教えてくれませんでしたが(当たり前です)、無申告の事業者がいるので外注先全体に対して確定申告するように指導してくださいと社長が言われていました。

最近の税務調査では無申告は許さない!という姿勢が明確なので、元請に税務調査が入ってしまったら諦めて早めに期限後申告する事を強くお勧めします。税務調査に選定される前に期限後申告することでペナルティも軽減できます。

4.外注先の申告内容を把握

「元請に税務調査が入ったのですがどうしたら良いでしょうか?」という相談は本当に多くて、そのパターンは大きく2つです。1つはこれまで取り上げていた無申告の下請業者、もう1つは売上をごまかしている下請業者です。

元請が外注先に支払っている金額も把握されますので、その支払額と売上が整合していないと売上をごまかしていることがバレてしまいます。整合していない事はすぐにバレますので、売上をごまかしているのであれば修正申告する事を強くお勧めします

2.まとめ

元請が税務調査に入られたとしても、元請は必ずしもその事実を外注先に教えてくれるわけではありません。特に多くの外注を活用している場合は現実として無理でしょう。しかし、それほど規模が大きくなくかつ良心的な会社であれば、税務署から外注先について詳しく質問されたよと教えてくれるはずです。

元請から税務調査について教えてもらったのであれば、知らなきゃよかったではなく諦めて過去の誤った申告を是正した上で、もしくは無申告を解消した上で今後は正しい申告を心がけてほしいです。

当税理士事務所は、顧問契約を締結して頂くことが前提ですが、広告にお金をかけていない分申告料金を安く設定していますので、今後適正に納税して頂く方で無申告を解消したいと思いの方は是非ご連絡ください。

無申告・期限後申告の料金やご利用の流れ等

 

 

 

この記事は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。
また、この記事内容は結果を保証するようなものではありませんので、掲載されている情報を利用することで生じた、いかなる問題、損害等に対しても一切の責任を負いません。自己責任において、ご活用ください。