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2022.01.13 コラム

コロナ禍における個人の税務調査実績と追徴金額!

「個人の確定申告に対して、税務署はどのような基準で税務調査を実施しているのだろうか?」
「先日国税庁が公表した所得税・消費税の最新調査実績から、個人の税務調査の傾向と重点ターゲットを知りたい」

先日、国税庁ホームページにて「令和2事務年度(令和2年7月〜令和3年6月)における所得税及び消費税等の税務調査事績の概要」が公表されました。

今回の公表データでは、コロナ禍に伴う臨場控えの影響で対面での「実地調査件数」が前年比約40%まで大幅減少した一方で、電話や文書による「簡易な接触(お尋ね等)」が前年比128%へ急増し、1件あたりの追徴税額も1,257万円(前年比33%増)へ拡大したことが明確になりました。

今回は、公開された個人の最新税務調査実績データ(件数・追徴額)と、国税庁が掲げる「個人の3大重点調査項目(富裕層・海外投資・新経済活動等)」、および無申告リスクについて分かりやすく解説します。

法人に対する税務調査の概要に関するコラムはこちらをご覧ください。

【目次】
  1. 個人の税務調査実績データ(調査件数・追徴税額・簡易な接触)
  2. 国税局が注力する「個人の3大重点調査項目」の実態
  3. CRS情報の自動交換と新経済活動(暗号資産・デリバリー等)の捕捉網
  4. まとめ:逃げ切れなくなる前にグレーゾーン経費の正攻法で対策しよう

1.個人の税務調査実績データ(調査件数・追徴税額・簡易な接触)

公表された令和2事務年度における所得税等の税務調査実績データは、法人の税務調査と同様にコロナ禍の影響を強く反映した傾向を示しています。

📄 令和2事務年度 個人税務調査実績の主要数値

  • 実地調査件数:2万3,804件(前年比39.9%と大幅減):対面での税務調査(臨場調査)は感染症対策に伴い大幅に制限され、従来の4割程度に落ち込みました。

  • 簡易な接触件数:47万8,494件(前年比128.7%と急増):実地調査が困難な反面、税務署からの電話連絡や「お尋ね」文書の送付、自主的な修正申告を促す簡易接触の実施件数が大幅に増加しました。

  • 1件あたりの追徴税額:1,257万円(前年比33%増):令和元年度(945万円)から大幅に増加しました。調査件数が絞られた分、大口の課税漏れや高額な追徴が見込める対象へ集中的に選定が行われた結果です。

「直接自宅やオフィスに調査官が来ないから安全だ」ということはなく、行政手続きのデジタル化・データ連携により、簡易な接触経由で申告ミスや漏れが摘発される機会が増加しています。

2.国税局が注力する「個人の3大重点調査項目」の実態

国税庁は個人の税務調査において、特に以下の3つの分野を重要ターゲットとして定めて指針を出しています。

① 富裕層に対する税務調査

株式・有価証券の運用、不動産の売却・賃貸運用、暗号資産(仮想通貨)等によって多額の利益を得ている富裕層への監視が強まっています。

世界的な金融緩和や株高・首都圏および地方都市の不動産価格高騰により、大きなキャピタルゲインを得た個人に対して、税務署はより厳しい姿勢で申告漏れや資産移動のチェックを行っています。

② 海外投資を行っている個人に対する税務調査

「外国の金融機関や海外不動産を使えば税務署に把握されない」という時代は完全に終了しました。

③ ネット通販・アフィリエイト・暗号資産取引等への税務調査

Amazon・メルカリ等のEC物販、アフィリエイト、民泊、暗号資産取引、各種プラットフォームビジネス(ウーバーイーツ等の配達員報酬等)など、技術革新に伴う「新たな経済活動」を行う個人が徹底的に追跡されています。

プラットフォーム事業者への情報開示請求(支払照会等)を通じて、データ照合により個人の報酬データがリアルタイムで捕捉されています。

3.CRS情報の自動交換と新経済活動(暗号資産・デリバリー等)の捕捉網

海外資産や新経済活動の捕捉精度が飛躍的に高まった背景には、国際的な税務情報交換制度とシステム連携が存在します。

📄 国際基準「CRS(共通報告基準)」による自動情報交換
OECDが定めたCRS(Common Reporting Standard)に基づき、日本を含む各国税務当局間で「国外の金融機関に保有する非居住者の口座情報(口座残高・利子・配当収入等)」が自動的に交換されています。 これにより、海外銀行口座を利用した所得の隠蔽や資金移転は税務署へダイレクトに把握される仕組みが完了しています。

さらに、ウーバーイーツをはじめとするギグワーカー・配達員への報酬支払データなどについても、国税当局が事業者側へ情報提供を求める動きがニュースで話題となった通り、Web・デジタル経由の収入は隠し通すことが不可能な環境となっています。

🔗 関連コラム:ウーバーイーツ配達員と税務調査!無申告がバレる理由と対策

4.まとめ:逃げ切れなくなる前にグレーゾーン経費の正攻法で対策しよう

今回は、国税庁が公開した最新の個人に対する税務調査実績データと重点項目について解説しました。

CRS情報の自動交換やプラットフォームからのデータ入手、無申告者に対する追跡の高度化により、「無申告のまま逃げ切る」「売上を隠す」といった違法な手法は早かれ遅かれ確実に失敗し、重加算税や延滞税によって多大なダメージを受けることになります。

戦うべき場所は無申告や売上隠しではなく、「事業に関連する正当なグレーゾーン経費の適切な計上」です。過去の無申告や申告漏れに心当たりのある方は、税務調査が入る前にプロの税理士へ相談し、自主的な期限後申告・修正申告を行いましょう。

梁瀬会計事務所では、愛知県名古屋市を拠点として、愛知・岐阜・三重を中心に全国の法人・個人事業主をサポートしております。 顧問先の紹介などもあり、実際に東海三県を超えて、代表の地元である長崎県や東京都など全国各地の法人・個人事業主からもご選定いただいております。

当事務所はネット広告(リスティング広告等)をいっさいかけていない完全ゼロ広告の経営を行っているため、他事務所よりもリーズナブルな適正価格で高品質な公認会計士・税理士による税務調査立ち会い・過去の無申告解消・期限後申告サポートをご提供しております。

「無申告の状態を安全に解消して正しい節税を行いたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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