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税理士が契約解除する事が増えているらしい
監査法人に勤務していた頃は出張がとても多かったです。主に宇都宮市、上田市、日立市、鳥取市でした。そして、最初は色々なホテルに宿泊していましたが、各拠点にお気に入りのホテルが見つかるとそのホテルばかり宿泊するようになります。
しかしながら、お気に入りホテルだったとしても、ちょっとした事がきっかけでこれまで100泊以上宿泊していたとしても選択肢から除外する可能性があります。以前びっくりしたことはフロントに髭剃りの在庫がないと言われた時です。しかも、在庫がないのは1日だけではなく1週間ずっとです。このような基本的なことができないと顧客は簡単に去っていきますので、何だかな~とは思いました。SNSで拡散される可能性だってありますし。
私達税理士サービスも同じことが言えます。何かちょっとしたことで顧問先から契約解除されるリスクは常にありますので、基本的なことをしっかりと継続的に提供する必要があることを再確認させてもらいました。髭剃りのおかげです。
今回契約解除について書くのですが、顧問先から解約するケースではなく税理士から解約するケースについてまとめています。というのも、税理士から契約解除されましたという相談を受けることが増えたのでちょっと整理してみようかと。
【目次】
- 税理士から契約解除されるケース
- 顧問料を支払わない
- 脱税の相談・依頼がある
- 税理士事務所が個人事業主を受けない経営方針に転換
- 相性がよくない
- まとめ
1.税理士から契約解除されるケース
1.顧問料を支払わない
税理士事務所によってルールは異なると思いますが、そのルールを逸脱したタイミングで契約解除になります。弊所も一定のルールを顧問契約書に明記しています。
2.脱税の相談・依頼がある
税理士としては当然に解約案件です。脱税に加担すれば税理士資格をはく奪されますし、脱税志向のある方はとにかく避けたいです。弊所では契約書で自動的に顧問契約が解消される旨を明確にしています。
3.税理士事務所が個人事業主を受けない経営方針に転換
最近、相談でこのケースを聞く機会が増えました。税理士事務所側から令和4年の確定申告で契約を解除させていただきますという流れです。要因を考えてみました。
- 顧問料が安い
- 税理士事務所の人材不足
- 個人事業主の業務は1月から3月に集中する
税理士業界は人手不足の状況ですが、採用が難しくなっているようです。その結果、社員が退職しても採用で補う事が難しくなり、顧問料も安く業務が1月から3月に集中してしまう個人事業主が契約解除のターゲットになっているのだと思います。業種としてはせどりが多いです。私たちもそうですが、せどり業は報酬が高くならざるを得ないので価格のミスマッチが起きやすいです。
私は顧問契約を締結するにあたって値引きしませんが、まだ個人事業主を受ける余力もあるので、正当な報酬を支払って頂く方については引き続き顧問契約を締結していきたいと考えています。
4.相性がよくない
人と人の関係なので当然相性はあります。しかし、相性が悪いでは契約解除の理由としては弱いので、税理士は「人材不足のため事務所を縮小しています」といったもっともな理由をつけて解約したり、顧問料をアップして顧問先から解約するように仕向けている気がします。
私は最初の面談で相性が合いそうか否かはとても意識します。相性が合わなそうと思ったらその勘を信じて積極的に取りに行かないようにしています。今のところ外していないので私の見る目があるのか単純に私のキャパが広いのか。
2.まとめ
税理士業界の人不足が解消されない限り、もしくはAI等によりそれなりの効率化が起きない限り顧問先の選別は続くと思います。確定申告の単発案件に至っては、それなりにお金を支払わないと税理士事務所も受けない可能性が高いのではないでしょうか。しかも今年の10月からインボイスが始まります。税理士事務所の手間が格段に増えますので、来年の個人の確定申告は今年以上に税理士難民が増えると思います。
インボイスは免税事業者に多大な影響を及ぼしますが、格安で税理士に依頼したい個人事業主にも大きな影響を及ぼすと予想しています。税理士が見つからずにハチャメチャな決算書で申告するという流れもありえますし、その結果、税務調査を誘因することも否定できません。