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2025.04.17 コラム解決事例(税務調査)

税務調査では領収書をどこまで調べるか

久々に顧問先に税務調査が入りました。1社は法人成りして5年経過しており、かつ増収増益だったため、4期目頃から税務調査に選定される可能性が高いですよとずっとお伝えしていたのですがその通りでした。もう1つは個人事業主でしたがこれは完全に想定外でした。しかも広域担当の調査官だったので、連携している国税OBにも「どうしてですかね?」と聞いたくらいです。前者は飲食のレシートに誰と食事したかきっちりメモするようなしっかりとした会社なので、ほとんど追徴課税はありませんでしたし、後者は想定外のところから論点が発生し、調査官と意見の相違はありましたが想定の範囲内で終わりました。どちらも顧問先から感謝してもらいましたのでほっとしました。梁瀬会計事務所の開業時期や集客経路を考えると、これから少しずつ税務調査に選定され始めますし、税務調査に選定される可能性の高い顧問先は今回のように前々から伝えるようにしています。

また、2024年は新規の税務調査も対前期比で増加しましたが、私の地元である長崎の税務調査も受注しました。この調査は事前にしっかりと準備したことが良い結果につながり、本人からも本当に感謝してもらえたので関与してよかったなと。

2024年に立ち会った税務調査を振り返ってみても、税務署の調査官が領収書をどこまでチェックするかは本当にケースバイケースです。そこで今回は、税務調査で領収書をどこまで調べられるかについてお伝えします。今回は経費に関する領収書・レシートに絞ります。

【目次】
  1. 税務調査で領収書を確認する理由
    1. 取引内容が事業と関連しているか
    2. 不正な取引がないか
    3. 日付に違和感はないか
  2. 税務調査では領収書をどこまで確認するのか
    1. 勘定科目という視点
    2. 金額という視点
  3. まとめ

1.税務調査で領収書を確認する理由

当たり前ですが、経費として処理すべきものか確認するためです。税務署の調査官は例えば以下のような視点で確認します。

1.取引内容が事業と関連しているか

不正の意図があるか否かは別として、新規の税務調査の相談を受けていると、プライベート支出を経費にぶち込んでいる個人事業主は本当によく見ます。例えば、スーパーやドラックストアのレシート、家族で行った食事(レシートにお子様セットと明記されているのがあるあるです)、一人で行ってそうな食事などが典型例です。夜のお店の領収書も事業との関連性が疑われるはずです。取引先とではなく一人で行っている可能性もありますので。

税務署の調査官は、レシートの取引内容を確認し、納税者の業種を加味した上で経費性があるか否かヒアリングしながら確認します。

2.不正な取引がないか

レシートを使った不正はなかなか難しいですが、手書きの領収書は不正しようと思えばできてしまいます。例えば、お店から空の領収書をもらって自分で金額を書いたり、ルイヴィトンで購入したバックは本当は自分で使うのに贈答品と書いてもらったり、筆跡が同じであるなど。また、手書きの外注費の領収書は架空取引の可能性があるので、ほぼ間違いなく調査されるでしょう。

ルイヴィトンなどの高級店で購入したブランド品はほぼ間違いなくチェックされるので、贈答品などと噓をつくのはあまりにも稚拙だなと思います。当然誰に渡しましたかと聞かれるし、その渡した本人に反面調査がある可能性も十分にあります。ばれれば明らかに仮装に該当するので重加算税コースです。そもそもダメですが、戦略的にも合理性に欠けると思います。

また、私が関与した新規の税務調査でもそれほど多くはありませんが、調査官が筆跡を疑って細かく調査されたこともあります。

3.日付に違和感はないか

例えば年末年始の食事を経費処理していた場合、とりあえず家族で行っているのではないか?と想像するのではないでしょうか。仕事であることも普通にありますが、いったん疑われるはずです。週末の飲食のレシートも疑われるかもしれませんが、私の顧問先もみていても土日関係なく働いている方も多いですし、私が関与した税務調査では週末であることで疑われたことはほとんどありません。視点が少し変わりますが、同じ日付で時間帯も同じガソリンスタンドのレシートが複数あると、他人のレシートが含まれていると疑われるでしょう。

2.税務調査では領収書をどこまで確認するのか

調査官は上記のような視点で領収書やレシートを確認します。では、すべての領収書やレシートを確認するのでしょうか?税務署の調査官は、限られた時間の中で調査しているので、すべての領収書等を精査することはほとんどありません。以下のような視点で効率的にチェックします。

1.勘定科目という視点

税務署にはこれまでの税務調査の蓄積がありますので、不正やミスが多い勘定科目を把握しています。例えば、外注費、交際費、雑費、福利厚生費、支払手数料などでしょうか。私が関与した税務調査を振り返ると、外注費はほぼ間違いなく詳細に確認されます。

2.金額という視点

金額の大きい領収書は目立ちますので確認されることが多いです。例えば、交際費の元帳をチェックして一つだけ30万円の夜のお店の領収書があればとりあえず確認しようと思うはずです。

3.まとめ

今回は領収書についてお伝えしましたが、領収書を保管した上で調査官にしっかりと説明できるのであれば何ら恐れる必要はありません。中にはグレーゾーンにあたる領収書を経費処理している会社や個人事業主もいると思いますが、経費計上した根拠をしっかりと説明すればいいだけです。必ず認められるとは限りませんが、理屈が成り立つのであれば良いのではないでしょうか。

因みに、税務調査初日の午前中は、事業内容のヒアリングがメインなので雑談することも多いです。そこで、調査官がこの会社はしっかりと申告していそうであり、追徴課税はほとんど取れなさそうという印象を持つと、調査日数が3日から2日に減って領収書の確認も本当にポイントだけで終わることもあります。例えば、飲食のレシートに誰と行ったかを漏れなくメモしていると、調査官からの印象がとても良いので、面倒でも書いた方がいいよ!と顧問先には伝えています。

 

 

 

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