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2021.03.19 コラム

突然の無予告調査は拒否できる?要件と賢い対応策を税理士が解説

「突然、税務署の調査官がお店や事務所にやってきた……」

税務調査の多くは事前に電話連絡がありますが、何の予告もなく突然やってくる「無予告調査」も一定数存在します。焦ってその場で言われるがまま対応してしまうと、十分な準備ができないまま不利な状況に追い込まれ、本来払う必要のない多額の追徴課税を背負わされるおそれがあります。

結論から申し上げますと、「現金商売だから」という理由だけで予告なしに調査へ行くことは、国税庁自身のルール(通達)で明確に禁止されています。

今回は、無予告調査が認められる法的な要件と、突然調査官がやってきた際に納税者を守るための具体的な対策について分かりやすく解説します。

【目次】

  1. 結論:税務署が勝手に無予告調査を行うことは法律で禁止されている
  2. 法令解釈通達から見る「無予告調査」の高いハードル
  3. 突然「無予告調査」がやってきた時の具体的な3つの対策
  4. まとめ:突然の無予告調査も落ち着いてプロへご相談ください

1.結論:税務署が勝手に無予告調査を行うことは法律で禁止されている

無予告調査は税務署の思いつきで行えるものではなく、国税通則法第74条の10において厳格な要件が定められています。

国税通則法第74条の10(事前通知を要しない場合)

法律上の大原則として、「事前に通知してしまうと、証拠隠滅を図られたりして正確な税額の把握に支障をきたす恐れがある場合」に限り、事前通知を省略できると規定されています。

📄 国税通則法 第74条の10(抜粋) 前条第一項の規定にかかわらず、税務署長等が……(中略)……違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には、同条第一項の規定による通知を要しない。

2.法令解釈通達から見る「無予告調査」の高いハードル

国税庁が発行している「法令解釈通達」には、無予告調査が認められる具体的な基準が明記されています。

① 単に「現金商売であること」だけを理由に無予告で行くのは通達違反

飲食店や美容室などの「現金商売」は無予告調査の対象になりやすいと思われがちですが、通達(5-7)において「不特定多数と現金決済をしているという理由だけで事前通知を省くことは認められない」と明確に釘を刺されています。

もし調査官が「現金商売だから予告なしに来ました」と言ってきたら、それは国税庁自らのルールに違反していることになります。

② 「証拠隠滅や逃亡の恐れ」を税務署側が合理的に立証しなければならない

通達(5-9, 5-10)では、無予告調査が認められる「違法・不当な行為のおそれ」として、以下のような極めてハードルの高い具体的な例が挙げられています。

  • 事前通知をすることで、調査の実施を恐れて逃亡することが合理的に推認される場合

  • 帳簿書類や物件を破棄、隠匿、改ざん、偽造することが合理的に推認される場合

  • 第三者や取引先に対して証拠隠滅や買収、強要を行うことが合理的に推認される場合

  • 連絡を試みたが応答を拒否され、事前通知を行うことが困難な場合

過去に悪質な隠蔽工作を行った実績でもあれば別ですが、普通の事業主に対して税務署側が「この人は逃亡や隠匿をするはずだ」と合理的な根拠を提示することは、実務上極めて困難です。

この知識を持っていることこそが、無予告調査の現場で主導権を握るための最大の武器となります。

3.突然「無予告調査」がやってきた時の具体的な3つの対策

もし玄関先や店頭に突然調査官が現れた場合は、慌てずに以下の対応をとってください。

①顧問税理士がいる場合:中に入れず即座に電話を代わる

「税務署です。調査させてください」と言われても絶対に敷居を跨がせてはいけません。「まずは税理士に確認します」とだけ伝え、すぐに顧問税理士へ連絡してください。税理士が来るまでは建物内に入れず、外で待ってもらいましょう。

現場での会話や交渉はすべて税理士に委ねます。プロの税理士であれば、「なぜ今回、事前通知なしで来られたのか? 国税通則法第74条の10のどの要件に該当するのか?」と即座に追及し、無予告の不当性を問いただすことができます。

②顧問税理士がいない場合:その場での調査を拒否し、延期交渉をする

顧問税理士がいない場合であっても、その場で急遽税務調査に応じる必要は一切ありません。

マルサ(査察)による強制捜査でない限り、一般的な税務調査は任意調査です。「本日の仕事の予定が入っているため対応できません。日程を改めてください」とハッキリ主張してください。調査を拒否しているわけではなく「日程調整」の要求ですので、法的に何ら問題ありません。

③日程は「1週間〜2週間後」に設定し、税理士へ相談する

改めて設定する調査日は、1週間〜2週間先に設定するのが鉄則です。

税務調査は事前準備がすべてです。当事務所のような税務調査に強い税理士事務所に相談し、過去の申告書や帳簿のチェック、当日の立ち会い準備を行う時間を十分に確保しましょう。

4.まとめ:突然の無予告調査も落ち着いてプロへご相談ください

今回は、事前通知なしでやってくる「無予告調査」の法的な要件と対策について解説しました。

かつては税務署も安易に無予告調査を行っていましたが、現在は法改正と通達によって厳しいルールが課されています。事前知識さえあれば、突然調査官がやってきても慌てることなく対等に交渉することが可能です。

「無予告調査に来られて何とかその場は延期してもらったが、来週の調査が怖くてたまらない」「現金商売でいつ予告なしで来られるか不安だ」という方は、ぜひお早めにご相談ください。

梁瀬会計事務所では、愛知県名古屋市を拠点として、愛知・岐阜・三重を中心に全国の方を対象として、無予告調査に対する緊急の相談や、当日の立会い・事前準備のサポートを行っております。

顧問先の紹介などもあり、実際に東海三県を超えて、代表の地元である長崎県や東京都など全国各地の法人・個人事業主からもご選定いただいております。

最初の事前相談は【無料】でお受けしております。当事務所はネット広告をいっさいかけていない分、税務調査の立会い費用を他の事務所よりリーズナブルな価格設定としております。突然の無予告調査でお困りの方は、ぜひすぐにご連絡ください。

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