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2022.07.07 コラム

個人事業の廃業で予定納税は払う?減額申請の手続きと提出期限

「個人事業主から法人成り(会社設立)したのに、税務署から所得税の予定納税通知書が届いたが支払わなければならないのだろうか?」
「予定納税を回避・免除するための減額申請の手続き方法と提出期限(7月15日)を知りたい」

毎年6月中旬を過ぎると、前年の確定申告内容に基づいて税務署から「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の通知書」が発送されます。

すでに個人事業を廃業して法人(会社)へ移行している方であっても、税務署は前年実績で自動送付してくるため、「法人化したのにまだ個人で税金を払わないといけないのか」と混乱されるケースが非常に多く存在します。

結論から申し上げますと、法人成り(個人事業の廃業)をした場合は税務署へ『減額申請書』を提出することで予定納税の支払いを回避・減額することが可能です。

今回は、所得税の予定納税の仕組みと、法人成り後に予定納税を免除するための手続き(予定納税額の減額申請)、および絶対に遅れてはならない提出期限(7月15日)について分かりやすく解説します。

【目次】
  1. なぜ届く?所得税の「予定納税」の基本ルールと納付時期
  2. 廃業したら予定納税は払う必要なし!ただし「減額申請」が必須
  3. 【超重要】7月15日締め切り!減額申請書の提出期限と注意点
  4. まとめ:期限内に正しく手続きを行い無駄な資金流出を防ごう

1.なぜ届く?所得税の「予定納税」の基本ルールと納付時期

所得税の「予定納税」とは、前年分の確定申告において算出した申告納税額(予定納税基準額)が15万円以上となった場合、今年度の所得税を前払い(概算払)する国税の制度です。

確定申告期に一括で多額の税金を支払う負担を分散させる目的がありますが、対象者には6月中旬に通知書が届き、原則として年2回に分けて納付します。

📄 予定納税の標準的な納付スケジュール

  • 第1期分(7月1日〜7月31日): 予定納税基準額の「3分の1」の金額を納付。

  • 第2期分(11月1日〜11月30日): 予定納税基準額の「3分の1」の金額を納付。
    (※事前に支払った第1期・第2期の合計額は、翌年の確定申告時に最終的な所得税額から全額控除されます)

前年も個人事業主として順調に営業していた場合はそのまま納付すれば問題ありませんが、法人成りした場合は状況が根本的に異なります。

2.廃業したら予定納税は払う必要なし!ただし「減額申請」が必須

年度途中で法人成り(会社設立)を行い個人事業を廃業した場合、個人の事業所得はゼロ(または大幅減)となるため、前年実績に基づいた予定納税をそのまま支払う必要はありません。

しかし、自動的に免除されるわけではなく、税務署へ所定の手続きを行わない限り納付書は有効のまま処理されてしまう点に注意が必要です。

予定納税を取り消す(免除・減額する)ためには、管轄の税務署へ「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書」を提出する必要があります。

国税庁の定める減額申請の要件には、明確に「(1) 廃業や休業をした場合」が含まれており、法人成りによる個人事業の廃業もこの要件へ該当します。

▼所得税の予定納税「通常納付 vs 法人成り・廃業」
比較項目 個人事業を継続している場合 年度途中で法人成り・廃業した場合
予定納税の支払い義務 あり(7月・11月に分割納付) 原則不要(減額申請により免除)
手続きを行わなかった場合 通知通りの金額を期限内に納付 納付書が活き、督促や延滞税が発生
申請書の提出期限 業績不振等:7月15日または11月15日 第1期分から減額:7月15日必着
手元資金への影響 翌年確定申告分を事前充当 法人側の運転資金へキャッシュ保持可

3.【超重要】7月15日締め切り!減額申請書の提出期限と注意点

法人成り後に予定納税の減額申請を行う際、最も警戒すべきなのが「厳格な提出期限」です。

第1期分(7月納付分)および第2期分(11月納付分)の両方の予定納税を減額・ゼロにしたい場合は、その年の「7月1日〜7月15日まで」に管轄の税務署へ減額申請書を提出(または電子申告送信)しなければなりません。

📄 予定納税の減額申請における2つの提出期間

  • 7月15日締め切り(第1期・第2期ともに減額): 7月1日〜7月15日までに申請。法人成り案件の多くはこの期間内に手続きを完結させます。

  • 11月15日締め切り(第2期のみ減額): 7月16日以降〜11月15日までに申請。7月15日の期限に遅れてしまった場合、第1期分は一旦納付し、第2期分のみを減額対象とします。

7月15日の期限を過ぎてしまうと、第1期分の納付書が確定してしまい、法人の設立初期の貴重な手元キャッシュから一時的に個人の所得税を払い出さなければならなくなるため、手続きのスピード感が極めて重要です。

4.まとめ:期限内に正しく手続きを行い無駄な資金流出を防ごう

今回は、個人事業主から法人成り(個人事業の廃業のみも含む)した際の所得税の予定納税の扱いと、減額申請書の手続き・提出期限について解説しました。

法人成り直後は、会社の設立登記や社会保険の手続き、法人口座の開設などで多忙を極めるため、個人の予定納税の手続きが見落とされがちです。

7月15日までの短い期間内に正しく電子申告等で減額申請を完了させ、設立したばかりの法人へ手元キャッシュをしっかり残しておくことが失敗しない資金繰りの鍵となります。

 

 

 

 

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