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税理士紹介サービスについて
去年の4月のコラムでもお伝えした通り、開業当初は集客手段も限られているので、税理士紹介サービスを活用するのはとても有効だと考えています。私も開業当初は、税理士紹介サービスの担当者と面談し登録しようか真剣に悩みました。結果的に、自分のホームページから細々と集客できるようになったので登録することはありませんでしたが。
他の税理士と情報共有したこともあり、今回は税理士紹介サービスについて考えます。税理士紹介サービスについては過去のコラムでも少し触れています。
【目次】
- 税理士紹介会社の集客力
- 税理士紹介会社の利用者
- 税理士が儲かることが難しい
- まとめ
1.税理士紹介会社の集客力
「税理士 名古屋」で検索してみました。6件ほどリスティング広告が表示されましたが、その内の3つが税理士紹介会社でした。具体的に言うと、税理士紹介センター、ベンチャーライフ、税理士紹介ドットコムがヒットしました。
税理士紹介会社の強みは何といっても集客力です。多くの税理士事務所では不可能な金額の広告費を使っているので、常に上位に表示されます。ベンチャーライフのホームページをみましたが、税理士紹介案件の一部がリアルタイム?で公開されており、たくさんの事業者がこのような税理士紹介会社に問い合わせているのだと思います。
比較するレベルでは全くありませんが、梁瀬会計事務所には月に3,4件問い合わせがくるイメージですので、集客力の差は歴然です。少し前までは月に1,2件程度でしたが、マイクロ法人のブログなどから問い合わせが来るようになりました。無申告・期限後申告や税務調査の案件とは異なり、契約につながる可能性は低く電話で終わることも多いですが(とりあえず聞いてみたい!というライトな問い合わせが増えました)、問い合わせが増えること自体はとてもいい方向に進んでいると思います。
このように集客力に大きな差がありますが、最初に多額のホームページ制作費用をかけたものの、今は維持費0円で月平均1,2件の顧問契約につながっているので、上出来だと思っています。
2.税理士紹介会社の利用者
freee税理士検索もそうなのですが、価格で判断する方が多い印象です。これ自体何ら問題はありません。私だって依頼するなら安い方が良いですし。その結果、freee税理士検索の場合、問い合わせが来て返信しても8割は無視されます。価格でミスマッチしているからです。最終的に受注できない案件でやり取りするのは時間の無駄なので、私としては無視して頂いた方が良いです。
税理士紹介会社についても、知り合いの複数の税理士が同じ見解でした。確かに、ベンチャーライフの税理士紹介案件のリストを見ると、かなり安い金額を想定されている方がとても多いです。
しかし、freeeと税理士紹介会社では大きな違いがあります。それは、freeeには紹介料を払う必要がないという事です。税理士からするととても有難いことです。そしてfreeeの集客力もかなりのものです。そのため、freee税理士検索についてはありがたく活用させてもらっています。自社ホームページへの問い合わせと比較すると契約締結の確度は低いですが、当税理士事務所の正規料金で契約できたケースもあります。また、地域によってはライバル税理士が少なくfreee税理士検索で何件も集客できている方もいるのだと思います。
勿論、しっかりと顧問料を払ってくれる事業者もたくさん登録しているはずです。しかし、紹介会社に登録したばかりの税理士にはそういった優良客は紹介してくれないのではないでしょうか。費用対効果の悪い客層をたくさんこなして初めて優良客を紹介してくれるような気がします。私の知り合い税理士はそのような印象を持っていました。紹介会社もビジネスですので仕方がありません。だからこそ、紹介会社に依存するのはリスクがあるのかなと。
3.税理士が儲かることが難しい
税理士紹介会社を経由した場合、顧問先は増えるかもしれませんが顧問料は安い可能性が高いです。しかも、紹介会社に紹介料を払わなければなりません。これだと利益を出すことがとても難しいです。税理士紹介会社に依存した集客体制は、経営の足かせになるので、他の集客経路が安定し始めたら、サブの集客方法として考えた方が良いのではないかと思います。
4.まとめ
勿論、独立してすぐに集客できる可能性は高くありません。当税理士事務所の場合、ホームページを公開して半年後位からぽつぽつと集客できるようになりました。そして、顧問先0で独立する方もたくさんいます。従って、最初の数年を何とか生き抜くために税理士紹介会社を活用するのはとても有効であるものの、その間に早く他者に依存しない集客方法を構築しないといけないというのが私の見解です。勿論、他者に依存しない集客方法を構築した上で、税理士紹介サービスを活用するのは良いと思います。実際に、1つの集客手段として税理士紹介サービスを活用し、収益化している税理士事務所もあると思いますし。
最近、freee税理士検索サービス経由で顧問先が増えました。今年になって初めてのfreee経由での契約ですが、正規の値段での顧問契約締結です。私の場合は頻繁に集客することができていませんが、価格だけで判断しない方もいますので、皆さんが利用している会計ソフト会社が提供している集客ツールは積極的に活用すべきだと思います。