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2022.01.27 コラム

公認会計士と税理士の仕事について

私は公認会計士試験に合格した上で、その公認会計士の資格に基づき税理士資格を取得しました。従って税理士試験は受けていません。公認会計士の勉強をしている時に、試しに税理士試験の簿記論と財務諸表論を受けて、簿記論だけは合格しました。その当時では珍しく連結の問題が出たため、公認会計士の勉強をしている人には有利だった記憶があります。公認会計士試験と税理士試験は、かなり特徴が異なるので、どちらが難しいか否かは一概には言えないのですが、私は公認会計士試験の方が向いていたのかなと感じています。

そして、今も公認会計士の仕事は続けているのですが、最近の悩みはその仕事の配分です。仕事の内容は勿論違うのですが、それ以外にも異なることが多く、どうやったら一番稼げるのか?という視点で考えています。その悩みの中で出てきた税理士業務と公認会計士業務の違いなどについてまとめてみました。

【目次】
  1. 公認会計士の仕事について
    1. 一般的な税理士業務と比較すると単価が高い
    2. 自分自身が働く必要がある
    3. 非常勤に依存するのはリスクがある
  2. 税理士の仕事について
    1. 顧問料の単価が安い
    2. 他のスタッフに仕事を振れる
    3. 顧問料はサブスクリプション
  3. 今後の展望

1.公認会計士の仕事について

独立して公認会計士として活躍している方は、監査法人の非常勤として働くというより、株式上場支援、財務デューデリジェンスといった公認会計士が得意とする仕事を専業にしている方が多いです。私の知り合いには、監査法人を立ち上げた人もいますし、株式上場支援+監査法人の非常勤+税理士法人の非常勤をタフにこなしている人もいます。私は税務の仕事をメインとしつつ、監査法人の非常勤勤務や、東京で活躍している旧知の公認会計士と一緒に財務デューデリジェンスなどの仕事もしています。上場準備会社に対して株式上場支援をする仕事のニーズもあるのですが、さすがにそこまでは時間的余裕がありません。

1.一般的な税理士業務と比較すると単価が高い

ここで一般的なという点がポイントです。例えば、国際税務といった一部の税理士しか対応していない業務であればとても単価が高いです。あくまで通常の税務顧問と比較した場合である点にご留意ください。

公認会計士の独占業務として、会計監査というものがあるのですが、その仕事の単価は高いです。特に今はどの監査法人も圧倒的に人が足りていないので、単価は高水準を維持しているようです。私が非常勤として関わっている監査法人では、非常勤にも関わらず、常勤に近いレベルで働いている方もいます。もし私自身がそのレベルで働いたらどれ位貰えるか想像できますが、それなりの金額です。公認会計士の大きなメリットは、この単価が高水準という点だと言えます。

2.自分自身が働く必要がある

次は公認会計士のデメリットです。会計監査に限らず、公認会計士である自分自身が働かなければ報酬を得ることができない場合が多いです。つまり、高単価ではあるものの、自分の時間を切り売りすることが大前提です。そのため、私は、2月から3月中旬にかけては、個人の確定申告に相当の時間を取られるので、公認会計士の仕事はほとんど入れません。

3.非常勤に依存するのはリスクがある

私の知り合いのように、監査法人の非常勤だけでなく自分自身で他の仕事をしている場合は、大きな問題になりませんが、監査法人の非常勤勤務に依存していると、その仕事がなくなったら収入源が断たれてしまうので、結構なリスクだと私は思っています。パート感覚で働く場合はとても良いと思いますが。

2.税理士の仕事について

1.顧問料の単価が安い

当税理士事務所もそうですが、今はホームページで顧問料を確認する事ができるので、各税理士事務所の価格を比較することができます。当然に価格競争になりますので、顧問料の水準は徐々に低くなっています。昔からある事務所は、古き良き時代の価格水準で契約した顧問先もいると思います。しかしながら、私たちのように新たに開業した事務所は、今の価格水準で勝負をしないといけないのでなかなか大変です。私からするとあり得ない低水準の価格を提示している事務所もありますし。

2.他のスタッフに仕事を振れる

顧問料の単価が高くないので、自分ですべてをやろうとすると、公認会計士の仕事をした方が儲かるよね!となってしまいます。しかし、公認会計士の仕事とは違い、税理士の仕事はスタッフに仕事を振れるという大きなメリットがあります。税務相談は私が対応しますが、記帳代行はパートさんなどのスタッフに任せることで、私自身の時間を確保し、他の仕事(公認会計士の仕事など)に振り分けることが可能です。これは大きなメリットだと感じています。

3.顧問料はサブスクリプション

税理士業の大きなメリットです。極端な話、何もしなくても毎月定額収入を得ることができます。勿論、適切なサービスを提供できない場合は顧問を切られることになりますが、このサブスクリプション形式が違和感なく受け入れられている現状は、とてもありがたい話です。この仕組みは構築した先人には感謝しかありません。

3.今後の展望

現状は公認会計士の仕事を徐々に減らしている状況です。税務顧問が増えている事が一番の理由ですが、意図的に減らしている面もあります。理由としては、公認会計士の仕事は自分自身がプレイヤーとして働かざるを得ないので、その働き方が50歳以降も続けられるか?と考えた時に、ハードワークは無理だろうなと。

そして、税理士の仕事も公認会計士の仕事も好きなので、顧問先と面談したり手を動かすことはこれからも続けていきますが、経営者としての仕事割合を徐々に増やしていく必要性も感じています。去年と同じレベル感で顧問先数が増えると、自分の収入をある程度維持した上で、優秀な人材を採用できる給与を払える状況になるので、今年1年も優良な顧問先獲得に全力で取り組みます。

 

 

 

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