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清掃業に関する税務調査のポイントとは
当税理士事務所には、結構な数の清掃業の顧問先がいます。そしてコロナ感染症の影響で売上が大きく減少している先がとても多いです。例えば、飲食店、ホテル向けの清掃は、休業だったり廃業が増えているため仕事が減っていますし、賃貸マンションの清掃は、引っ越し数が減少していることで仕事が減っています。私の顧問先でみると、飲食業の次に清掃業がダメージを受けている気がします。そのため、月次支援金もかなり申請しています。
今回は清掃業に関して、これまでの税務調査の経験を踏まえ、税務調査のポイントをお伝えします。
【目次】
- 売上は正しいですか
- 外注費は正しいですか
- 交際費は本当に仕事に関係していますか
- まとめ
1.売上は正しいですか
清掃業に限らず、売上は必ずチェックされる項目です。売上について、清掃業に特有の論点というのは特にないのですが、以下のようなポイントについてしっかりと調査されます。
・申告書の売上金額と請求書と入金額の整合性
・申告書の売上金額の期ズレ
・現金売上の有無
例えば、小さい飲食店の清掃などをする場合、現金でお金をもらうケースがあります。そのため、税務調査での雑談の過程では、調査官はどのような場所の清掃をしているのかといった質問を通して、隠蔽している現金売上を見破ろうとします。とはいえ、建築業などと比較すると、現金売上は少ないような気はしますが。
また、比較的規模の小さい清掃業の特徴として、清掃場所が毎日異なる場合が多いです。そのため清掃業の請求書は、何日にどのお店の清掃をしたのかといった記載があります。調査官がその記載内容に違和感を感じれば、取引先への反面調査などを通してより詳細にチェックされることになります。
2.外注費は正しいですか
外注費も売上と同様、必ずチェックされる項目です。個人事業主の清掃業者に仕事を依頼する場合、現金でお金を支払うケースが結構あります。その日の現場の終わりにお金を払うイメージです。どうして現金で貰いたいかというと、その業者が無申告なので税務署にバレたくないからというのが意外と多いです。そういう方は領収書も発行してくれない場合が多いです。私の顧問先の一部の方も税務調査に入られるまでは無申告が続いていました。建築業に負けないくらい、清掃業も無申告の事業者が多いようです。
3.交際費は本当に仕事に関係していますか
清掃はいつやるのでしょうか?営業していない時間帯のはずです。となると飲食店の場合は深夜に仕事をするケースが多くなります。賃貸マンションの場合は清掃時は引渡し前で誰も住んでいませんので、昼間に清掃をしていることが多いです。
となると、飲食店のように深夜に清掃する場合は、お客さんと話す機会が多くないため、そもそも食事をするケースも少ないはずです。にも関わらず、交際費として飲食代がたくさんあるとかなり怪しまれます。外注先と一緒に仕事をしていれば別ですが、単独で仕事をするケースも少なくないので、税務調査では、一つ一つをしっかり説明する必要はないでしょうが、ある程度こういった方と食事しているだろうという事は調査官に主張できるように準備しておく必要があります。
4.まとめ
今回は、清掃業の税務調査について取り上げました。売上と外注費をしっかりと調査した上で、怪しそうな経費を時間の範囲内でチェックするというのが一般的な清掃業の税務調査の流れです。
当税理士事務所は、清掃業の顧問先も多いですし、その多くは税務調査立会済みです。つまり、清掃業の税務調査の経験は豊富であると自負しています。最初の相談は無料で受けています。税務調査の立会いを依頼した場合の料金は広告費にお金をかけていない分、他の税理士よりも安く設定しています。詳細はこちらをご覧ください。
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