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本業以外でどうやってお金を稼ぐか。クラウドファンディング編
本業以外で稼ぐ方法として、これまで株式投資とFX投資をご紹介しました。FX投資は積極的にはお薦めしませんが、株式投資はやった方が良いと考えています。今回お伝えするのは、クラウドファンディングです。最近は、貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)が悪い意味でニュースになっていますが、少額からできることもあり、私の周りも結構やっています。私もやってみようと思いFUNDINNOに登録しました。現時点で1件投資する予定です。
【目次】
- クラウドファンディングとは
- 株式型クラウドファンディング
- 貸付型クラウドファンディング
- まとめ
1.クラウドファンディングとは
クラウドファンディングは、大きく2つあります。株式型クラウドファンディングと貸付型クラウドファンディングです。それぞれの特徴をお伝えします。
2.株式型クラウドファンディング
お金を必要とする会社が、その会社の株式を対価として資金調達する方法です。つまり、私たちがその会社に資金援助する代わりに株式を取得します。未公開株の取得といわれるものですね。以前、会社紹介のパンフレットと共に、株式を購入しませんかという営業がありました。勿論購入していませんが、そういった案件の株の99%は紙くずになると思います。では、私たちが詐欺である可能性が低い未公開株を購入しようと思った場合、どうすればよいのでしょうか。最近は、以下のサイトのように比較的信頼性の高い未公開株を仲介する会社がありますので、そのような会社を利用するのが一つの手です。私もFUNDINNOに登録した上でチェックしています。
FUNDINNO
1.株式型クラウドファンディングのリターン
株式の取得なので、リターンは配当金か売却益です。未公開株の会社は、事業資金が必要なので配当が出るケースはまれです。従って、リターンは売却益のみでしょう。売却益のタイミングですが、ほとんどがM&Aか株式上場だと思います。株式上場は可能性が極めて低いので、M&Aが多いと推測されます。
では、FUNDINNOのイグジット実績はどうなっているでしょうか。
ケース1:㈱漢方生薬研究所
詳細は以下で確認いただくとして、1株500円の株を750円で売却できた案件です。
ケース2:㈱nommoc
1株50円の株を75円で売却できた案件です。
どちらも運用期間は2年未満のようなので、年利で考えるとかなり利率のよい投資のように思いますが、みなさんはどのように考えるでしょうか。私は、リスクがかなり高いにもかかわらず、1.5倍しかないのかと思いました。まだ始まったばかりなので、これから何十倍にもなる案件も出てくるかもしれませんが、現時点の実績だけ見れば、費用対効果は低いとみています。これだったら仮想通貨に投資した方が良いかなと。
いずれ株式上場するような会社も出てくるかもしれませんが、株式上場って本当にハードルが高いです。私が所属している監査法人は、株式上場を目指す会社の監査を積極的に受けています。監査法人の監査を受ける会社は、3年後くらいに上場を目指す会社が多いので、FUNDINNOで資金調達する会社よりも上場する可能性は非常に高いのですが、それでも狭き門です。私の感覚でしかありませんが、FUNDINNOで資金調達する会社の1%が上場できれば御の字かなと思います。
2.株式型クラウドファンディングのリスク
倒産リスクです。倒産したら、投資金額の大部分が回収できません。FUNDINNO案件でも倒産した会社があります。クラウドファンディングで資金調達する会社は、リスクを取ってビジネスをやっているので、倒産リスクは相対的に高いです。従って、投資額が全額なくなるかもしれないと理解した上で投資する必要がありますが、その対価が1.5倍だと割に合わないなと現時点では思います。
もう1つは流動性リスクです。勝手に株式を譲渡することができない契約になっているはずなので、基本的には、M&A、株式上場、倒産といった局面でなければ売却できないと考えておいた方がよいです。
3.私の投資スタンス
これまでの実績を見る限り、費用対効果が悪いなと思っています。従って、今は別の投資先(仮想通貨やFXなど)に資金を振り分けています。しかし、投資対象によっては、エンジェル税制で節税できる案件もあるので(FUNDINNOのHPに説明があります)、この節税ができる案件を前提として、世の中に役立つサービスを提供するような応援したい企業、医療系などの化けたら何十倍にもなりそうな企業に少額の資金を投入して楽しみたいと考えています。
3.貸付型クラウドファンディング
お金を必要とする会社に対して、お金を貸して利息で稼ぐ方法です。仲介する企業として、SBIソーシャルレンディング会社が有名だったのですが、色々と問題が発覚しソーシャルレンディング事業の撤退を表明しています。
1.貸付型クラウドファンディングのリターン
お金を貸しているので、リターンは利息収入です。そして、株式型と同様、比較的新しい企業で、リスクを取ってビジネスをやっているので、倒産リスクは相対的に高いです。だからこそ、利回りは5%~10%程度とかなり高いことがメリットになります。
2.貸付型クラウドファンディングのリスク
倒産リスクと流動性リスクは、株式型と同様です。しかし、貸付型は、融資期間が決まっているので(3カ月だったり3年だったり)、株式型と比較すると流動性リスクは低いです。
3.私の投資スタンス
株式型と比較すると、リターンもリスクも低いのですが、投資対象としては株式型よりは貸付型を選びます。理由は、現在の実績だけ考えると、株式型は費用対効果が悪すぎるためです。そのため、融資期間を1年未満に設定されている(=1年後に元本が返済される)案件に絞って投資するのはありかなと思います。融資期間が短いと利回りもそれだけ低くなりますが、それでも数%はあるので、結構いい投資ではないかと。
4.まとめ
最後にお伝えしたいのは、仲介事業者に払う手数料はしっかりとチェックしてくださいという事です。特に貸付型クラウドファンディングの場合、利回りが数%の場合もありますので、そこから過度な手数料を取られてしまうと、一気に費用対効果が悪くなります。
クラウドファンディングが盛り上がると、世界と戦える優秀な企業が育つ可能性が高まりますし、日本企業の新陳代謝にもつながります(世の中に不必要な会社が退場して、必要な会社が生まれていく)。日本企業の新陳代謝は本当に大切だと思っているので、私もクラウドファンディングに少額でも資金投入することで、微力ながら貢献できればと考えています。