お知らせ・コラム
News & Column
税務調査で課される重加算税などの税率について
当事務所では、リスティング広告を大きく出しているわけではないため、毎日頻繁に税務調査のご相談が来るわけではありません。しかし、税務調査の立会いを受嘱した案件では「本当に助かりました」と深く感謝していただきます。また、結果として立会いには至らなかったものの、最初の無料相談に感動していただき、そのまま顧問契約を締結できたお客様もいます。大変ありがたいお話です。
こうした税務調査の現場に日々接していて心から思うのは、「税務署から調査の連絡が来たら、とにかく1日でも早く税理士に相談してほしい」ということです。
なぜなら、実際の調査が始まる前にご相談いただければ、事前に修正申告を提出することで、重加算税を回避できた案件がいくつもあるからです。これまで何度も「重加算税は絶対に避けるべき」とお伝えしてきましたが、今回はその最大の理由である「ペナルティの税率」について詳しく解説します。
【目次】
- 税務調査で課される4つの「加算税」
- 過少申告加算税
- 無申告加算税
- 不納付加算税
- 重加算税
- 実はここが一番怖い!「延滞税」の落とし穴
- まとめ:税務調査の連絡が来たら、すぐに専門家へ
1.税務調査で課される4つの「加算税」
税務調査によって課される加算税にはいくつかの種類があります。具体的には、「過少申告加算税」、「無申告加算税」、「不納付加算税」、「重加算税」です。これに加えて延滞税があります。それぞれについて説明します。
1.過少申告加算税
期限内に確定申告書を提出しているものの、税務調査によって追加の税額(増差税額)が発生した時のペナルティです。
| 修正申告・更正のタイミング | 追加税額の区分 | 税率 |
|---|---|---|
| 税務調査の通知前に自主申告 | 全ての金額 | 0% |
| 調査の通知後 〜 実際の調査(臨場)前 | 50万円以下の部分(※) | 5% |
| 50万円を超える部分 | 10% | |
| 税務調査で指摘を受けてから申告 | 50万円以下の部分(※) | 10% |
| 50万円を超える部分 | 15% |
※または「当初の申告納税額」のいずれか多い金額までの部分
【プロの視点】
ここでの最大のポイントは、税務調査の立会い前に自主的に修正申告を提出すれば、税率が5%軽減される点です。後述する重加算税の税率はさらに高いため、事前に出すことで重加算税リスクを減らし、かつ加算税率自体も下げる戦略は非常に理にかなっています。
🔗 関連コラム:税務調査の立会前に修正申告を提出すれば必ず重加算税を回避できるのか
2.無申告加算税
確定申告書を提出していない状況(無申告)で税務調査が入り、税額が発生した時のペナルティです。
| 期限後申告・決定のタイミング | 納付すべき税額の区分 | 税率 |
|---|---|---|
| 税務調査の通知前に自主申告 | 全ての金額 | 5% |
| 調査の通知後 〜 実際の調査(臨場)前 | 50万円までの部分 | 10% |
| 50万円超〜300万円以下の部分 | 15% | |
| 300万円を超える部分 | 25% | |
| 税務調査による指摘を受けてから申告 | 50万円までの部分 | 15% |
| 50万円超〜300万円以下の部分 | 20% | |
| 300万円を超える部分 | 30% |
無申告加算税は、過少申告加算税に比べて税率がベースで5%高く、さらに高額な場合の「300万円ルール」がある点に違いがあります。国が「無申告はより悪質」と捉えている証拠です。無申告の場合も事前に申告すれば税率は下がりますが、実務では事前に出すことが難しいケースも多いです。なぜなら、経費の資料が残っておらず、急いで経費を積み上げることが困難だからです。
3.不納付加算税
従業員から源泉徴収した税金などを、期限内に納付しなかった場合に課される税金です。
-
税務署から連絡がある前に自主納付:5%
-
税務署から連絡を受けた後に納付:10%
4.重加算税
過少申告や無申告の理由が、意図的な売上除外や架空経費などの「仮装・隠蔽」を伴う場合、上記の加算税に代えて課される最も重いペナルティです。
| 違反の種類 | 基本の税率 | 過去5年以内に無申告・重加算税がある場合 |
|---|---|---|
| 過少申告の重加算 | 35% | 45% |
| 無申告の重加算 | 40% | 50% |
他の加算税に比べて、明らかに税率が跳ね上がることが分かります。重加算税を何としてでも回避しなければならない最大の理由が、この圧倒的な負担の重さです。
2.実はここが一番怖い!「延滞税」の落とし穴
税金の未払いに対する利息にあたる「延滞税」ですが、実はここに、重加算税を絶対に受けてはいけないもう一つの大きな理由が隠されています。通常、税務調査で過去5年間を遡って修正申告をしたとしても、延滞税は「申告期限から最長でも1年分だけ」しか課されないという特例(免除規定)があります。2年目や3年目以降の分の延滞税は、計算の対象から免除されるのです。
しかし、重加算税が課されてしまった場合、この「1年超の免除特例」が適用されません。
つまり、5年分の税金を遡って納める場合、重加算税になると延滞税も5年分フルに丸々かかってくることになります。加算税の税率だけでなく、延滞税の負担までもが一気に膨れ上がってしまうのが、重加算税の本当の恐ろしさなのです。
3.まとめ:税務調査の連絡が来たら、すぐに専門家へ
今回は税務調査で課されるペナルティの真実をお伝えしました。重加算税が課された時のダメージは、税率・延滞税ともにあまりにも致命的です。
もし「重加算税を回避できる可能性」が少しでもあるのなら、実際の調査が始まる前に、大急ぎで修正申告書を提出することを検討してください。そのためには、税務署から連絡が来たその日に、すぐに税理士に相談することが何よりも大切です。
過去の申告に不安がある方は、ぜひ一度、梁瀬会計事務所にご相談ください。 当事務所は、過度な広告費(ネット広告など)にお金をかけていない分、税務調査の立会い料金を他の税理士事務所よりもリーズナブルに設定しています。コストを抑えつつ、プロのサポートを受けたい方は、手遅れになる前にお気軽にお問い合わせください。
この記事は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。また、この記事内容は結果を保証するようなものではありませんので、掲載されている情報を利用することで生じた、いかなる問題、損害等に対しても一切の責任を負いません。自己責任において、ご活用ください。