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少額減価償却資産が40万円へ拡充!要件と節税効果
「パソコンや備品の値上げが続く中、購入した固定資産を速やかに経費化(損金算入)できる『少額減価償却資産の特例』はどう変わったのだろうか?」
「一括償却資産(20万円未満・償却資産税の対象外)と少額減価償却資産(全額即時償却)のどちらを選ぶのが最もお得なのかを知りたい」
物価高や半導体・部品の高騰、円安の影響により、事業用のパソコンや設備、機器の購入価格は年々上昇しています。
こうした経済状況を踏まえ、税制改正において「少額減価償却資産の特例における取得価額の上限が『30万円未満』から『40万円未満』へ拡充」されました。
結論から申し上げますと、青色申告を行っている中小企業者や個人事業主であれば、1台40万円未満のパソコンや設備を買い替えた際にその事業年度で一括して全額経費(全額損金算入)に落とせるようになり、手元資金を残す節税施策として非常に強力な選択肢となります。
今回は、拡充された少額減価償却資産の特例の要件と適用手続き、および「一括償却資産(20万円未満)」との使い分けによる償却資産税対策について分かりやすく解説します。
🔗 関連コラム:一括償却資産と少額減価償却の違い!節税と償却資産税の使い分け
【目次】
- 令和8年度改正!少額減価償却資産の特例「40万円未満」への拡大
- 【実務の罠】青色申告が必須条件!特例が使えない注意ケース
- 「少額減価償却資産(即時償却)」vs「一括償却資産(3年均等)」の違い
- まとめ:自社に最適な固定資産処理はプロの税理士へ相談しよう
1.令和8年度改正!少額減価償却資産の特例「40万円未満」への拡大
中小企業者等の設備投資を後押しするため、取得した固定資産を一気に経費化できる「少額減価償却資産の特例」が大幅に使いやすく拡充されました。
📄 少額減価償却資産の特例の主な改正ポイント
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対象となる取得価額の上限引き上げ: 令和8年(2026年)4月1日以降に取得・供用開始した資産について、上限が従来の「30万円未満」から「40万円未満」へ拡大!
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年間合計上限額: 合計「年間300万円まで」即時償却が可能(※上限額は従来通り据え置き)。
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適用期限の延長: 適用期限が「令和11年(2029年)3月31日まで」延長。
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対象外資産の規定: 主要な事業として行われているものを除き、「貸付けを目的とする資産」は対象外。
高性能なパソコンや専門機器が30万円を超えるケースが増加している現在、この拡充は多くの事業者にとって即効性のある節税メリットをもたらします。
2.【実務の罠】青色申告が必須条件!特例が使えない注意ケース
この特例を活用して全額経費化を行うためには、適用対象者の要件を正しく満たしている必要があります。
適用できる対象者: 青色申告を行っている中小企業者等(常時使用する従業員数が400人以下の法人・特定法人は300人以下)および青色申告を行っている個人事業主
現場でよく発生する「特例が使えない落とし穴」
開業直後に「青色申告承認申請書」を出し忘れていた新規個人事業主や、過去の無申告等によって青色申告の承認を取り消されている法人の場合、本特例(即時償却)を適用することはできません。
無申告案件の対応時には、過去に青色取消通知を受けていないかを税務署へ確認した上で慎重に申告書を作成する必要があります。
なお、申告時の手続きとしては、個人事業主であれば青色申告決算書の摘要欄に「措法28の2」と記載し、法人の場合は確定申告書に別表(別表十六(七))および適用額明細書を添付して提出します。
3.「少額減価償却資産(即時償却)」vs「一括償却資産(3年均等)」の違い
購入した固定資産が10万円以上20万円未満の場合、「少額減価償却資産の特例」を使って全額即時償却する選択肢のほかに、「一括償却資産(3年間で均等償却)」を選択する選択肢が存在します。
一括償却資産を選択した場合、3年かけて経費化するため初年度の節税額は減りますが、最大のメリットとして「償却資産税(地方税)の課税対象から完全に除外できる」という特徴があります。
内装工事や高額な設備を抱えており償却資産税の負担を少しでも減らしたい事業者であれば、10万〜20万円未満の資産はあえて「一括償却資産」を選び、20万円以上の資産に「少額減価償却資産」を充てるなど、トータルの税負担(所得税・法人税+償却資産税)を最小化する戦略的な使い分けが有効です。
▼「少額減価償却資産」vs「一括償却資産」の比較
| 比較項目 | 少額減価償却資産の特例 | 一括償却資産 |
|---|---|---|
| 対象となる金額範囲 | 1台40万円未満(年間300万円まで) | 1台10万円以上20万円未満 |
| 経費化(損金算入)のスピード | ★ 初年度に「全額即時償却」 | 3年間で均等償却(毎年3分の1ずつ) |
| 償却資産税(地方税)の扱い | 償却資産税の課税対象となる | 〇 償却資産税の「対象外(非課税)」 |
| 申告時の要件 | 「青色申告」が必須条件 | 白色申告でも適用可能 |
4.まとめ:自社に最適な固定資産処理はプロの税理士へ相談しよう
今回は、令和8年度税制改正によって上限が40万円未満へ拡充された「少額減価償却資産の特例」と、その効果的な活用法について解説しました。
設備投資やPCの買い替えを行う際、単に「全額経費にする」ことだけを考えるのではなく、償却資産税の発生状況や自社の今期の利益予測に合わせて処理方法を戦略的に使い分けることが、本当の意味での手元キャッシュの最大化に繋がります。
「自社に最も得な固定資産の経費処理ルールを整えたい」「適正価格でしっかり節税アドバイスをくれる顧問税理士を探している」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事は更新日時点の情報となります。掲載の情報は法改正などにより変更になっている可能性があります。また、この記事内容は結果を保証するようなものではありませんので、掲載されている情報を利用することで生じた、いかなる問題、損害等に対しても一切の責任を負いません。自己責任において、ご活用ください。