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2021.03.04 コラム

税務調査で消費税の仕入税額控除を認めてもらえない事も(前編)

消費税の計算は、「売上等の課税収入に課された消費税」から「国内で行った課税仕入に課された消費税」を差し引いて計算します。この点は問題ないのですが、大事なことは「国内で行った課税仕入に課された消費税」を差し引くには、以下の要件を満たす必要がある点です。

・課税仕入れ等の事実を記録した帳簿及び課税仕入れ等の事実を証する請求書等の保存

ここで大切なのは、帳簿と請求書どちらも要件を満たす必要がある点です。又はではなく及びです。そして、この要件を満たしていないと、売上に係る消費税を支払う必要があるため、税額が半端ない金額になってしまいます。以下、具体例です。単純化するために、費用は外注費のみとします。

具体例:売上=10,000万円、外注費=8,000万円
  • 要件を満たした場合の消費税⇒(10,000万円-8,000万円)×10%=200万円
  • 要件を満たしていない場合の消費税⇒10,000万円×10%=1,000万円

相当インパクトが大きいと理解して頂けると思います。コラム執筆時点では、税務調査においてこの点を厳しく言われることは多くないのですが(税務署職員に時々言われるのは、要件を満たしていないので、本来はダメですが、今度からは適切に対応してください)、法律に明記されている以上、税務署がダメと言ってしまえば交渉の余地はありませんので、しっかりとやっておく必要があります。また、税務調査を専門にしている税理士と話をしていると、その税理士の担当エリアではかなり厳しくなっている傾向もあるようなので、今後は許容してくれない可能性も高いと予測しています。

次回、帳簿と請求書の要件を詳しくみていきますが、インボイス制度が導入される令和5年10月1日より前に適合する要件について説明します。インボイス制度については、先の話ですので、もう少し先に取り上げたいと思っています。因みに、このインボイス制度は、売上1,000万円未満の免税事業者に大きなインパクトがありますので、注意が必要です。

後編はこちらです。
税務調査で消費税の仕入税額控除を認めてもらえない事も(後編)

消費税法

(仕入れに係る消費税額の控除)

第三十条 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、国内において行う課税仕入れ(特定課税仕入れに該当するものを除く。以下この条及び第三十二条から第三十六条までにおいて同じ。)若しくは特定課税仕入れ又は保税地域から引き取る課税貨物については、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める日の属する課税期間の第四十五条第一項第二号に掲げる課税標準額に対する消費税額(以下この章において「課税標準額に対する消費税額」という。)から、当該課税期間中に国内において行つた課税仕入れに係る消費税額(当該課税仕入れに係る支払対価の額に百十分の七・八を乗じて算出した金額をいう。以下この章において同じ。)、当該課税期間中に国内において行つた特定課税仕入れに係る消費税額(当該特定課税仕入れに係る支払対価の額に百分の七・八を乗じて算出した金額をいう。以下この章において同じ。)及び当該課税期間における保税地域からの引取りに係る課税貨物(他の法律又は条約の規定により消費税が免除されるものを除く。以下この章において同じ。)につき課された又は課されるべき消費税額(附帯税の額に相当する額を除く。次項において同じ。)の合計額を控除する

一 国内において課税仕入れを行つた場合 当該課税仕入れを行つた日
二 国内において特定課税仕入れを行つた場合 当該特定課税仕入れを行つた日
三 保税地域から引き取る課税貨物につき第四十七条第一項の規定による申告書(同条第三項の場合を除く。)又は同条第二項の規定による申告書を提出した場合 当該申告に係る課税貨物(第六項において「一般申告課税貨物」という。)を引き取つた日
四 保税地域から引き取る課税貨物につき特例申告書を提出した場合(当該特例申告書に記載すべき第四十七条第一項第一号又は第二号に掲げる金額につき決定(国税通則法第二十五条(決定)の規定による決定をいう。以下この号において同じ。)があつた場合を含む。以下同じ。) 当該特例申告書を提出した日又は当該申告に係る決定(以下「特例申告に関する決定」という。)の通知を受けた日

 

7 第一項の規定は、事業者が当該課税期間の課税仕入れ等の税額の控除に係る帳簿及び請求書等(同項に規定する課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が少額である場合、特定課税仕入れに係るものである場合その他の政令で定める場合における当該課税仕入れ等の税額については、帳簿)を保存しない場合には、当該保存がない課税仕入れ、特定課税仕入れ又は課税貨物に係る課税仕入れ等の税額については、適用しない。ただし、災害その他やむを得ない事情により、当該保存をすることができなかつたことを当該事業者において証明した場合は、この限りでない。

 

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