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2021.02.07 コラム解決事例(税務調査)

税務調査の調査期間が3年から5年に延長されるケースとは

税務調査の対象期間は、通常3年からスタートします。つまり、最初の事前通知期間は3年であることがほとんどです(無申告の場合5年です)。しかし、税務調査の途中で5年に延長されるケースがあります。そこで、今回は事前通知した調査対象期間(通常3年)が延長されるケースについて検討します。また、私が立ち会った税務調査で、調査対象期間が延長された実例についても取り上げます。

【目次】
  1. 結論
  2. 規則を確認してみる
  3. 税務調査での実例
  4. まとめ

1.結論

税務署の調査官次第というのが、私の見解です。その理由をこれから説明します。

2.規則を確認してみる

国税通則法や、税務調査手続き等に関するFAQ(職員用)において、記載されていることをまとめると、事前通知した調査対象期間(通常3年)において、エラーが検出され、同じエラーがそれ以前にも存在することが疑われる場合、調査対象期間が延びると読めます。となると、調査官は、事前通知した調査対象期間でエラーが検出された場合、当然に同じ誤りが過去にもあると疑うはずです(私が調査官であれば、当然に疑いますし、過去の税務調査を立ち会った経験から言うと、概ね同じ誤りが存在しています)。そのため、調査官の判断で簡単に延長されると考えておいた方がよいというのが私の見解です。

しかし、5年に延長すると通告された場合、疑うにはそれなりの理由があるはずと考え、その理由については確認しましょう。そして、疑った事象が、4~5年前の申告書に存在しなければ、調査期間は3年で終わりだよねと交渉することはよいと思います。愛知県名古屋市の個人事業主の税務調査に立ち会った際、そのように交渉することで3年で終わることができたという実例もあります。必ずできるわけではなく、このケースではうまくいったという話です。

3.税務調査での実例(愛知県名古屋市の個人事業主)

私が関与した税務調査で、調査対象期間が延長された珍しい事例(愛知県名古屋市の個人事業主で建設業の方)は、自宅の家事按分比率が実態と合っていなかったケースです(実態としては事務所割合20%程度にも関わらず50%で設定していた)。過去の確定申告書をみれば、同じ誤りがあるか否かは簡単にわかるため、調査対象期間が延長されてしまいました。実態に応じた家事按分をしていれば避けられていたと思います。この判断は、規則に基づき処理していることから、こちらも拒否する合理的な理由がなく、拒否できませんでした。このように、調査期間の延長は、担当調査官(実際は、その上司である統括官)次第で簡単に行われます。

税務調査の実務では、家事按分だけで延長されるケースは珍しいのですが、ではどのような誤りが検出されると、期間延長されやすいのでしょうか。これまで関与した税務調査を振り返ると、売上除外、架空外注費、プライベート支出が盛りだくさんの交際費など、相対的に悪質性が高いと思われるエラーが見つかった場合、延長される可能性が高いようです。一方で、期間延長となると、税務署職員側の調査時間も長くなってしまうので、その職員が今時点でどれ位案件を抱えているか(要はどれ位忙しいか)によっても変わるので、運の要素もかなりあります。この点こそが、調査官次第と判断している最大の理由です。

4.まとめ

指摘を全く受けないホワイトな申告書でもなければ、5年間に延長される可能性があると考えるべきですが、①事前通知した調査対象期間で検出されたエラーが些細なものであったり、②担当の調査官が非常に忙しい時のように、調査官が延長したくない場合、3年で終わることもよくあります。

私がよく立ち会う顧問税理士がいない、自分で経理をやっている個人事業主・法人の場合、調査対象期間である3年間で何かしらエラーが検出された場合(それ以前も同じエラーがある可能性が非常に高い)、税務署職員から5年まで遡りますといわれてしまうと、拒否するのは難しいのが実情です。

このように税務調査が3年で終わるのか5年になるのか、そういった予測を含め、当税理士事務所は最初の相談は無料で受けています。そして、税務調査の立会いを依頼した場合の料金は広告費にお金をかけていない分、他の税理士よりも安く設定しています。詳細はこちらをご覧ください。

税務調査の料金やご利用の流れなど

 

国税通則法から抜粋

(納税義務者に対する調査の事前通知等)

第七十四条の九 税務署長等(国税庁長官、国税局長若しくは税務署長又は税関長をいう。以下第七十四条の十一(調査の終了の際の手続)までにおいて同じ。)は、国税庁等又は税関の当該職員(以下同条までにおいて「当該職員」という。)に納税義務者に対し実地の調査(税関の当該職員が行う調査にあつては、消費税等の課税物件の保税地域からの引取り後に行うもの又は国際観光旅客税について行うものに限る。以下同条までにおいて同じ。)において第七十四条の二から第七十四条の六まで(当該職員の質問検査権)の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求(以下「質問検査等」という。)を行わせる場合には、あらかじめ、当該納税義務者(当該納税義務者について税務代理人がある場合には、当該税務代理人を含む。)に対し、その旨及び次に掲げる事項を通知するものとする。

一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を開始する日時
二 調査を行う場所
三 調査の目的
四 調査の対象となる税目
五 調査の対象となる期間
六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
七 その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項
2 税務署長等は、前項の規定による通知を受けた納税義務者から合理的な理由を付して同項第一号又は第二号に掲げる事項について変更するよう求めがあつた場合には、当該事項について協議するよう努めるものとする。
3 この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 納税義務者 第七十四条の二第一項第一号イ、第二号イ、第三号イ及び第四号イ並びに第七十四条の三第一項第一号イ及び第二号イに掲げる者、第七十四条の四第一項並びに第七十四条の五第一号イ及びロ、第二号イ及びロ、第三号イ及びロ、第四号イ及びロ、第五号イ並びに第六号イの規定により当該職員による質問検査等の対象となることとなる者並びに第七十四条の六第一項第一号イ及び第二号イに掲げる者
二 税務代理人 税理士法第三十条(税務代理の権限の明示)(同法第四十八条の十六(税理士の権利及び義務等に関する規定の準用)において準用する場合を含む。)の書面を提出している税理士若しくは同法第四十八条の二(設立)に規定する税理士法人又は同法第五十一条第一項(税理士業務を行う弁護士等)の規定による通知をした弁護士若しくは同条第三項の規定による通知をした弁護士法人
4 第一項の規定は、当該職員が、当該調査により当該調査に係る同項第三号から第六号までに掲げる事項以外の事項について非違が疑われることとなつた場合において、当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではない。この場合において、同項の規定は、当該事項に関する質問検査等については、適用しない。
5 納税義務者について税務代理人がある場合において、当該納税義務者の同意がある場合として財務省令で定める場合に該当するときは、当該納税義務者への第一項の規定による通知は、当該税務代理人に対してすれば足りる。
6 納税義務者について税務代理人が数人ある場合において、当該納税義務者がこれらの税務代理人のうちから代表する税務代理人を定めた場合として財務省令で定める場合に該当するときは、これらの税務代理人への第一項の規定による通知は、当該代表する税務代理人に対してすれば足りる。

税務調査手続き等に関するFAQ(職員用)から抜粋

Q. 事前通知した調査対象期間以外の課税期間につき、質問検査等を行う場合とは、具体的にどのような場合をいうのか?

事前通知した調査対象期間を調査している過程で非違を把握し、その非違が認められる取引先との取引が調査対象期間よりも前の課税期間にも存在するなど、調査対象期間よりも前の課税期間にも同様の非違が疑われる場合などが該当します。

 

 

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