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2021.09.02 コラム解決事例(税務顧問)

10月までに個人事業の法人成りが続出する?

最近は個人事業主の方からの法人成りのご相談が増えています。ちょうど会社設立freeeを立ち上げて、顧問先である個人事業主の法人成り手続きを開始しました。これまで法人成りのコラムを幾つか整理していますので興味がある分野があればご覧いただきたいのですが、今回はインボイス制度と絡めて法人成りに関する情報をご紹介します。

1.個人事業主が法人成りを検討する際に注意する事とは
2.税務調査の可能性は?法人成りした個人事業主の場合
3.建設国保に加入している個人事業主の法人成りについて
4.法人成り後の注意点…社長への貸付金は避けましょう

【目次】
  1. 法人化する理由とは
  2. インボイス制度の概要
  3. 法人化とインボイス制度の関係
  4. まとめ

法人化する理由とは

上記のコラム1では、法人化のメリットとデメリットを一覧でまとめていますので詳細はそちらをご覧いただきたいのですが、顧問先から最近相談を受ける事例では、コロナで売上が低迷している中、新しい取引先を開拓したいけど、個人事業主ではなかなか難しいという相談がとても多いです。個人事業主では信用度が低いという事実は昔から変わらないようです。その中で、主にインボイス制度の時期、2年間の消費税免除、社会保険の負担増という点を考慮しつつ、法人化を検討しています。

インボイス制度の概要

インボイス制度って何?

インボイス制度とは、令和5年10月1日から開始されるもので、適格請求書等保存方式と言います。そして、税務署に予め申請して登録の承認を受けた課税事業者(消費税を納税している事業者)である適格請求書発行事業者のみが適格請求書(インボイス)を交付することができるとされています。この適格請求書(インボイス)というのが、実務ではネックになります。

適格請求書(インボイス)とは

では、この適格請求書(インボイス)とは何でしょうか。請求書であることに変わりはないのですが、このインボイスには、適格請求書発行事業者ごとに登録番号が付されるため、請求書の発行者が消費税の課税事業者(消費税を納税している事業者)であることを証明することになり、免税事業者は登録番号がない以上、インボイスを発行できない点が特徴です。

元請は仕入税額控除が認められない。免税事業者に大きなインパクト!

そして、このインボイスの保存が、仕入税額控除の要件となります。これが、実務では大きな問題となります。建設業で例えると、ある一人親方が適格請求書発行事業者ではなく、インボイスを発行していないとします。元請がその一人親方に仕事を依頼したとしても、その支払いが元請の消費税の計算上、経費として処理できないのです(すぐに100%ダメという訳ではなく、一応経過措置はあります)。その結果どうなるかというと、消費税の計算上、不利になる一人親方に仕事を振るでしょうか?元請はそのような事業者には仕事を振らなくなる可能性が高いです。間違いなく、適格請求書発行事業者である一人親方に仕事を依頼する方向にシフトすることになります。つまり、売上1,000万円を超えない免税事業者に大きな影響を及ぼす制度となります。

この登録事業者については、国税庁ホームページで公開されます。つまり、取引先が課税事業者なのか免税事業者なのか、不特定多数の方が知ることができるようになります。なかなか厳しい制度です。

法人化とインボイス制度との関係

では、法人化とインボイス制度の関係についてお伝えします。法人化のメリットとして、いくつかの要件を満たすことで、2年間消費税の支払いが免除されます。そして、インボイス制度のスタート時期は令和5年10月1日とお伝えしました。

令和5年10月1日以降、免税事業者として事業を進めるのは現実的に難しい状況であるため、令和5年10月1日以降に法人化したとしても、法人1期目から課税事業者として消費税を支払わざるを得ません。そのため、2年間の消費税免税をフルに活用するために、令和5年10月1日の2年前である令和3年10月までに法人化する動きが活発なのです。

まとめ

今回は、10月までに個人事業の法人成りが続出する理由についてお伝えしました。いずれ法人化することが確定しているのであれば、早く法人化することをお勧めします。当税理士事務所の顧問先でも、法人化が確定している個人事業主は、10月までに法人化を終える形で進めています。しかし、法人化を悩んでいる個人事業主もいます。その理由は、税金と社会保険の負担を加味すると、必ずしも法人化のメリットが大きくないためです。別のコラムでも書きましたが、消費税2年間の免税は確かにメリットですが、それよりも大切なのは、今後継続的に発生する税金と社会保険の負担を考慮してメリットがあるか否かです。その点を考慮しつつ、仕事をしていくうえで法人化が必要か否かという点をしっかりと考えたうえで、法人化の判断を行う必要があります。当税理士事務所の顧問先でも、2先ほどが法人化を悩んでいる状況で、事業継続する上で法人化がメリットがあるかどうかをしっかりと検討してもらっているところです。

 

 

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