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2021.07.19 コラム解決事例(税務顧問)

交際費と会議費の区分

今回も交際費に関するコラムです。これまでは飲食費、福利厚生費、情報提供料でした。今回は交際費と会議費の区分についてお伝えします。資本金1億円以下の中小企業で、支出交際費が800万円を超えなければあまり意識する必要はありませんが、800万円を超える場合は、支出交際費の一部を会議費として処理することで、損金算入する金額を増やすことが可能です。特に飲食費を会議費として処理するには色々と面倒ですので、やはり可能な限り支出交際費が800万円を超えないように運用することをお勧めします。

【目次】
  1. 交際費等から除かれる費用
  2. 税務調査で会議費として認めてもらう為に
    1. 会議に関連する飲食等
    2. 1人あたり5,000円以下の飲食等
    3. 旅行等に招待し、併せて会議を行った場合の会議費用
  3. まとめ

1.交際費等から除かれる費用

国税庁HP(租税特別措置法61-4)によれば、交際費から除外されるものの具体例が明記されています。【勘定科目】は私が追記したものです。今回は【会議費】についてお伝えします。福利厚生費については、別のコラムでまとめていますので詳細はそちらをご覧ください。
交際費と福利厚生費の区分

原則として、交際費は損金不算入である以上、会議費等で処理できれば資本金の額に関係なく損金算入できるため、大企業などは安易に交際費とは処理せずに、会議費等に適切に区分することで、節税を図っています。

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出するものをいいます。
ただし、次に掲げる費用は交際費等から除かれます

  1. 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用【福利厚生費】
  2. 飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用【会議費】(専ら当該法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用なお、この規定は次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。
    1. 飲食等のあった年月日
    2. 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
    3. 飲食等に参加した者の数
    4. その飲食等に要した費用の額、飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明らかでないときは、領収書等に記載された支払先の氏名又は名称、住所等)
    5. その他飲食等に要した費用であることを明らかにするために必要な事項
  3. その他の費用
    1. カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用【少額広告宣伝費
    2. 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用【会議費
    3. 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用【取材費

No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算

2.税務調査で会議費として認めてもらう為に

1.会議に関連する飲食等

会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は、会議費として処理することができます。この下線部分ですがこれだけでは具体性に欠けます。そこで、租税特別措置法関係通達には、もう少し具体的な記載があります。

(会議に関連して通常要する費用の例示)
61の4(1)-21 会議に際して社内又は通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の接待に要する費用は、原則として「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」に該当するものとする。
1.会議には、来客との商談、打合せ等が含まれる。
2.本文の取扱いは、その1人当たりの費用の金額が5,000円を超える場合であっても、適用があることに留意する。

記載の通り、5,000円を超えたとしても上記要件を満たすのであれば会議費として処理ができます。しかし、昼食の程度を超えない飲食等という事なので、現実問題として、1人当たり5,000円を超えるような飲食物はあまりないのかなと思います。そのため、会議の際に提供される常識的なお弁当や飲み物などは基本的に経費処理できると考えておけばよいでしょう。勿論、役員が参加するような会議の場合、5,000円を超えることは十分にありえますが。

2.1人あたり5,000円以下の飲食等

この飲食等を会議費として処理するには、以下の事項を記載した書類を保存しなければなりません。3~6については、飲食店から発行される領収書に明記されているので、1と2だけ領収書の裏にでも記載しておくとよいです。

  1. 飲食に参加した人の名前と関係性⇐社内の人間しか参加していない場合はダメです。1人でも得意先や仕入先の方がいる必要があります
  2. 飲食に参加した人数
  3. 飲食をした年月日
  4. 飲食代金
  5. 飲食店の名称と住所
  6. 飲食費であること

上記は、交際費として処理する場合は必要とされていません。そのため、参加した人の情報などを裏書きする必要はないのですが、税務調査では交際費であっても誰と行ったかは調査官に説明する必要があります。そのため、ご自身の身を守るためにも、誰と行ったかは裏書きしてくださいねと伝えています。そして、裏書きをしなかった結果、税務調査で否認されたとしても、私は知らないよとも伝えています。

3.旅行等に招待し、併せて会議を行った場合の会議費用

実務ではあまり見かけないのですが、以下の要件を満たす場合も会議費として処理できるため、参考情報としてお伝えします。

61の4(1)-16 製造業者又は卸売業者が特約店その他の販売業者を旅行、観劇等に招待し、併せて新製品の説明、販売技術の研究等の会議を開催した場合において、その会議が会議としての実体を備えていると認められるときは、会議に通常要すると認められる費用の金額は、交際費等の金額に含めないことに取り扱う。

(注) 旅行、観劇等の行事に際しての飲食等は、当該行事の実施を主たる目的とする一連の行為の一つであることから、当該行事と不可分かつ一体的なものとして取り扱うことに留意する。ただし、当該一連の行為とは別に単独で行われていると認められる場合及び本文の取扱いを受ける会議に係るものと認められる場合は、この限りでない。

3.まとめ

今回は、交際費と会議費の区分についてお伝えしました。何度もお伝えしている通り、交際費総額が800万円を超えない場合はそれほど気にする必要もないのですが、それに近い金額の交際費支出がある会社は、交際費と会議費の区分をしっかりと理解しておく必要があります。会議費として認められる要件を予め理解していないと後々困ってしまうため、特に1人5,000円以下の飲食等を会議費として処理するための書類の保管方法は理解しておいてください。

 

 

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