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2021.06.03 コラム

フェラーリなどの高級車は経費にできますか

高級車を経費処理されている方は多いと思います。ある高級外車メーカーの場合、半分以上が法人契約という話を聞きました。そして医者が多いとのことです。法人契約しているという事は、当然に経費処理しているはずです。税務調査で否認されている可能性も否定できませんが、多くの経営者が高級車を経費として処理していることが伺えます。そこで、今回はフェラーリが経費として認められた事例をご紹介します。税務調査の電話相談で、実際にフェラーリを購入された方がいて、経費処理しているんだけど大丈夫ですか?と質問されたこともあります。その際にお伝えしたのは、事業として利用していることを明確に説明できれば問題ないと思いますよと。

【目次】
  1. フェラーリが経費として認められた事例
  2. クルーザーが経費として認められなかった理由
  3. フェラーリが経費として認められた理由
  4. まとめ

1.フェラーリが経費として認められた事例

1995年10月12日に採決された国税不服審判所の事例です。多くの税理士事務所でも取り上げられている事例ですが、結論として、フェラーリは経費として認められましたが、クルーザーは経費として認められませんでした。以下、概要です。
消費者金融業を営む法人が、取引先の接待や従業員の福利厚生目的で購入したクルーザーと、通勤や出張目的で購入したフェラーリについて、税務署が、行為計算否認の規定により(⇐税務署が更正をうつときに使う手段の1つ)、経費として認めなかったものの、国税不服審判所にてフェラーリについては経費として認められたものです。因みに、税務署が経費として認めなかった理由は、購入理由が個人の趣味であり、事業の用に供していないという理由でした。まあ本当によくある否認理由です。

2.クルーザーが経費として認められなかった理由

会社は、取引先の接待や従業員の福利厚生目的で購入したと主張したものの、クルーザーを運航した実績を記録しておらず、具体的に、いつ、だれを、どのような目的で乗船させ運航したか説明することができませんでした。また、福利厚生の一環として使用した実績を記録しておらず、従業員の福利厚生のための利用規定等の定めもありませんでした。つまり、事業のために使用していたことを具体的に説明することができなかったことが、会社が負けた要因です。

3.フェラーリが経費として認められた理由

経費として認めらた要因が複数ありますので、それぞれ説明します。

1.フェラーリの車検記録と使用状況

フェラーリの車検記録を調査した結果、購入してから3年間に7,598キロメートル走行していることが認められたことから、フェラーリが使用されていたことは間違いなく、そして、社長が支店巡回の為にフェラーリを使用していたと主張していること

2.就業規則の整備・運用状況など

交通費及び通勤手当に関して就業規則等で定め、フェラーリを出張等に使用した際は交通費は支給されていませんでした。日当や宿泊費は支給されていたものの、交通費を支給していなかったことから、1.で主張したように支店巡回等のためにフェラーリを使用していたことが推認されること

3.他の車は経費処理していない

社長は、フェラーリとは別に外車3台を個人的に所有していますが、フェラーリ以外の車については経費処理していないため、フェラーリをプライベートで使っているという税務署の主張は必ずしも適切とは言えません。なぜなら、社長は、乗っている車を仕事用とプライベート用に区別していると主張できるためです。私は、この点がかなり重要だったのではないかと思っています。

4.まとめ

結果としてフェラーリが経費として認められました。ここで言えることは、まず大前提として、高額であろうが2ドアであろうが、経費として認められる可能性があることです。なぜなら、個人的嗜好性の強いフェラーリが経費として認められたわけですから。では、経費として認めてもらう為に必要なことは何でしょうか。そのポイントは以下の2点です。

  1. 事業のために使用していること
  2. そのことを客観的に証明できること

当たり前のことですが、事業のために使用していることが大前提です。税理士の立場では、仕事用として使ってくださいねとしか言えません。使用方法はいろいろあると思います。事務所への通勤、出張、支店巡回等々。そして最も大事なのは、そのことを証明する証拠を残すことです。それは運航記録簿、利用記録簿の作成です。非常に面倒なのですが、この資料は作成することを強くお勧めします。それに加えて、直接的な証拠とは言えませんが、車で移動する場合には交通費を請求しないという当たり前のこともしっかりとやるべきです。高級車の経費処理が認容されるか否かは税理士ではなく納税者にかかっています。

 

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