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2021.04.20 コラム

路上販売業者は無申告である事が多いのか?

テレビ東京において、「珈琲いかがでしょう」というドラマが放送されています。このドラムを観ていて思いました。このような路上販売業者の税務調査はどうなっているのだろうかと。そもそも無申告が多いのではないかと。思い出してみると、路上販売業者の税務調査に立ち会ったことはありませんが、それに近い事業者から相談を受けたことはあります。

愛知県名古屋市の個人事業主で、フードコートのような場所に出店している方でした。税理士への報酬が払えないとの事で電話相談で終わったことから、税務調査でどのような結論になったかは不明です。この事業者は、無申告ではありませんでしたが、所得が過少でしたので、それなりの追徴課税を受けているはずです。今回は、タピオカ、から揚げ、たこ焼き等の路上販売業者に関する税務調査と無申告についてお伝えします。

【目次】
  1. 税務調査は売上中心に
  2. 路上販売の無申告はバレないのでは?
  3. 特に無申告がバレなさそうな事業者は
  4. まとめ

1.税務調査は売上中心に

理由は明白で現金商売だからです。お店にレジがない場合もあるでしょうから、1日に何件か売上から除外してもなかなかバレないのが現状だと思います。しかし、税務署もそれはわかっているので、何とか不正を発見しようと試みます。その方法はいくつか考えられます。1つは、事前にお客として、そのお店に行き、タピオカなどを購入しつつ、レジ打ちしているか、レシートは渡してくれるかなどをチェックすること。飲食店ではよくあるパターンです。

私が関与した税務調査でも、後々考えると明らかに違和感のあるお客がいたと聞くことも多く、その場合は税務署の職員である可能性は高いです。他の方法としては、一日張り付いて、1日のお客の数を数えるという事もありうるかもしれません。一日張り付くとなると、お店の人も気づくかもしれませんし、ハードルは高そうですが…。しかし、1日のお客の数が把握できるので、もしその日の売上をごまかしていれば、不正の事実を暴くことができます。とはいえ、調査官によるのでしょうが、そこまでやる人はそうそういないような気がします。今の税務調査は、形式的な手続きが大変なようで(税務調査の立会いで、統括官と話した際、昔とは比較にならないほど手続きが増えて大変だと言っていました)、そのような足を使った調査というのは減っているのかなと。

とはいえ、不正をすると、その不正がばれないようにまた不正を重ねるため、結局、色んな所に綻びが出てきます。調査官はその綻びをついてきますので、ばれる可能性は高いでしょう。従って、不正工作に時間を割く位なら、売上は正しい金額をしっかりと集計し、税理士の力を借りて、もれなく経費を計上することで、適切な税金を払った方が、精神衛生上も良いのかなと考えています。

2.路上販売の無申告はバレない?

路上販売ってバレなさそうですよね。足がつきにくいというか。現金商売ですので、銀行口座からもバレなさそうです(多額の仕入をしていれば別ですが)。でも、実際はバレています。その最たる事例が2018年にありました。ちょっと前の話になりますが、2018年7月頃に、NHKで以下のような報道がありました。

大阪城の天守閣そばにある売店の店主が、たこ焼きなどの売上で得た所得を申告せずに1億3000万円余りを脱税したとして、大阪国税局から告発されたというニュースです。3年間で5億円以上の売上があったようです。1年間に換算すると1億7000万円、1カ月だと1400万円、1日だと46万円・・・ネットで検索すると、たこ焼きの値段は8個入りで600円だったそうなので、単純計算ですが、毎日700セット以上のたこ焼きを販売していたことになります(たこ焼き以外にもソフトクリーム等を販売したようなので、それほど単純な話ではないですけど)。立地も相当良かったのでしょうが、とてつもない販売力ですよね。収益力という面では、非常にうらやましいです。因みに、正直に申告していれば、1億3000万円余りの支払いで済んでいたところ、延滞税、無申告加算税等のペナルティーだけでも、店主は追加で数千万円という金額を支払う必要があります。

3.特に無申告がバレなさそうな事業者は

例えば、いつも同じ場所で路上販売している事業者よりも、転々と路上販売する場所をかえている事業者はよりバレる可能性が低そうです。そのような事業者がいるかどうかは知りませんが。また、お祭りの時に限定で出店する事業者もいると思います。そういった方たちはどうなんでしょうか?普段どういった事業をやっているかにもよりますが、申告していない人が多いような気もします。

4.まとめ

大阪の件は極端な例ですが、実際にバレた事例はある訳です。本件は、脱税額が大きかったため、ニュースになりましたが、ニュースにならないレベルの路上販売業者の税務調査は行われています。以前、国税OBに聞いたところ、多くはないけど、時々調査に入っているよとの事でした。この業種でバレる理由は、仕入業者に対する税務調査で発覚する場合や、ライバルなどの快く思っていない人からのタレコミが多い気がします。今現在、無申告の方は、今後もバレないだろうと淡い期待を持たずに、早めに税理士に相談することをお勧めします。当税理士事務所の料金等はこちらをご覧ください。広告費にお金をかけていない分、他の税理士よりも安く設定しています

無申告・期限後申告の料金やご利用の流れ等

 

 

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